立春を過ぎました。日もどんどん長くなり、「暦の上の春」を感じさせられます。暖かい日と寒い日が交互にやってきて、着るものに迷ったり。花粉が飛び始めて、花粉症の方は苦労される時期ですね。
今日は、冬のからだから春のからだに大きく変化する2月の過ごし方について書いてみます。(「からだ」を漢字の「身体」と書かずに、やわらかく感じられる「からだ」と書いてみます)
季節の変化に合わせて旬のからだになる
2月は、からだが冬のからだから春のからだに変わる時期です。
からだが変化するから、不調を感じるのは自然なこと――整体について知るようになってから、そう思えるようになりましたが、昔から、2月、5月、10月は何となく調子が悪くなるなあと思っていました(自律神経系の症状が起きます)。
2月は冬のからだから春のからだへ、5月は春のからだから夏のからだへ、10月は夏のからだから、秋冬のからだに変化する時期だから、「なるほど。からだは賢い」と思えます。
からだだって自然の一部なのだから、季節と一緒に変わっていくのは当然です。私は花粉症ではありませんが、それでも何となくつらい時期を、どうしたらつらくなく過ごせるかなぁ、と、いつも考えます。つらくないだけでなく、季節に合った旬のからだに、スムーズに変わるには何をしたらいいのか?と思います。
今年は新型コロナウイルスで、ワクチンも治療方法もこれから、という状況のなか、何とか自分の免疫力を高められないかなと思いますよね。ウイルスが来たら、からだの免疫系統をつかさどる細胞が、「それっ!」と臨戦態勢になって防御してくれるような、からだになるといいなぁ、と。
季節の変化に対応して旬のからだに変化する。そういうしなやかなからだは、未知のウイルスが現れるという地球環境の変化に対しても、人間の60億個の細胞がそれに対応する力をつけていく、ということにつながるんじゃないかと思うのです。
私が2月に心がけていること
(1)水を飲む
暦の上で春と言っても、季節では冬ですから乾燥していますし、暖房器具のある部屋では余計乾燥してしまいます。からだを構成している水がうるおっていて、新陳代謝がよくなるというイメージで水を飲んでいます。
お茶とか白湯でなく、水がよいようです。冬ですから、常温でも冷たい。昔は、冷たい水を飲んだら体を冷やすんじゃないかと思っていたのですが、整体では、水分の不足・乾燥が、からだの冷えに通じるという考え方なのです。干からびたからだは、冷えやすいということですね。
確かに自然界でも、水分がないカチンコチンのもの(例えば石)と、水分のある木を比べると、冬は木の方が暖かく感じられます。海から遠い内陸は熱しやすく冷めやすいですが、海に近い場所は海洋性の気候で、冬は暖かく夏は寒い。温度と水は関連があるわけですね。
(2)食べる量を減らす
(3)砂糖を控える
(4)山菜を食べる
上記3つは、「食べる」関係なので、まとめます。
クリスマス、年末、年始と食べたり飲んだりする機会が多いし、皆で集まってなので(今年はできませんでしたが)、つい食べ過ぎてしまいます。それで、「あ~食べ過ぎだ、胃腸の調子が悪い」となってしまうからだは正直だなと思います。
食べ過ぎたからだは、体重が増えるだけでなく、鈍ったからだになる。からだが変わる時期は、食べる量を減らしたり、砂糖を控えたりするのが、整体ではよいと考えられています。
試しに、「もう少し食べたいけど、ちょっと控えよう」「甘いものが食べたいけど、ちょっと我慢」を続けると、2週間くらいでからだがスッキリしてきます。(実際は、なかなか難しいのですが)。あ、私は普段、こんなに食べ過ぎていたのかと気づくことになります。
一般的に、砂糖の取り過ぎはよくない、と言われますよね。料理のレシピに「砂糖」と書いてあるのを、味醂に代えたり、ちょっと古くなったりんごをすりおろして(秋は梨をすりおろして)砂糖の代わりにしてみるだけで、砂糖を減らせます。砂糖がなくても美味しいので、これまでいかに安易に砂糖をとっていたかが分かります。
私は誕生日が2月下旬なので、誕生日に砂糖の禁を解いて、デザート付のスペシャルディナーにしようと、家族と話しています。
また、2月頃に出始める山菜を食べるというのは、冬に食べ過ぎて溜まった毒素を出すためといわれています。山菜の天ぷら、ウドの酢の物、フキ味噌をつくります。山菜独特の苦みが美味しく感じるのは、からだがデトックスを求めているからかもしれません(七草粥は1月7日ですが、先取りの行為といえます)。
(5)三寒四温にあわせて、着るものは季節を先取り
春のポカポカ陽気になったかと思ったらまた冬に逆戻りしたり、季節の変わり目はジェットコースターのように気温が上がり下がりし、私の場合、自律神経にはかなりこたえます。
春になると、冬に締まっていた人間の骨格が開いていくのだそうです。ポカポカ陽気につられて骨盤が開いて、胸が開く。そのときに冬の寒さがくれば、からだにこたえるのは当然かもしれません。
天気予報では暖かくなるというので、薄着をして外出したら意外と寒かった、という場合、「しまった、もっと着てくればよかった」と思うのですが、この時期は「からだが変わっているのだから、この寒さに慣れよう」と考えます。そうすると、その寒さが気持ち良く感じられるようになります。
開いたからだが、寒さを乗り越え、次に来るあたたかさを準備し、季節に合わせてだんだん薄着になっていきます。ババシャツをやめたり、首まわりの空いたものにしたり、からだが季節を先取りしたインナーアウターを選んでくれるのです。ここを失敗すると、季節の変わり目に風邪をひくことになります。
季節に合わせて着るきものは「季節を先取りして着る」といわれますが、正に昔の人は、着るものとからだの関係を知っていたのだなぁと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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