坂東三乃智 日本舞踊教室
坂東三乃智 日本舞踊コラム
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おさらい会(発表会)の着付け~着付けられる人、着付ける人のポイント
2024.12.02 きもの生活おさらい会(発表会)用の着付けとは? 日舞の教室では、普段のお稽古で必ずきものや浴衣を着ますが、おさらい会(発表会)があると、そこでは普段のお稽古の時よりランクアップした晴れ着(付下げ、振袖、訪問着、紋付き等のフォーマルきもの)を着付ける必要があります。 おさらい会は普段のお稽古の成果を発表する「晴れ舞台」であり、舞台でたくさんの方に見られるわけですし、写真や動画にも残ります。できれば格の高いきもので、ビシッと決めたいものです。いわば“勝負”着付けということですね。 ここでは、おさらい会用の着付けについて (1)日舞は知っているがフォーマルの着付けに自信がない人の課題(着付けてもらう側の問題):普段のお稽古できものを自装できるようになった人が、次のステップとしておさらい会向けの晴れ着を着るために、何に気をつけたらよいのか? (2)日舞は知らないが、着付けはプロ級の人の課題(着付ける側の問題):成人式、結婚式、七五三等、晴れ着の他装ができる着付師さんが、日舞発表会用の着付けで何に気をつけたらよいのか? について日舞の師匠業をしている私が日頃感じていることをまとめたいと思います。(1)の課題、(2)の課題、それから(1)(2)共通で知っておいて欲しいことを書きます。私もまだ研究の途上です。ご参考になれば幸いです。 お稽古用のカジュアル着付けから発表会用のフォーマル着付けへのステップアップ まず(1)について。着付けられる人にとっての課題です。 お稽古用で着られる(自装できる)ようになったというのは、カジュアル(普段)きものを家の中で着られる、人目は気にしなくて良い、多少間違っていても、先生が直してくれる――という段階です。 その段階に慣れたら、自分の着付けを人目にさらしましょう。つまり、きものを着て外を歩くことです。お稽古の日には頑張って自宅で着て、コート等を羽織って草履を履いて外を歩き、電車に乗りましょう。きものを着た人は、目立ちますから注目されますよ。この段階で、自装の能力は結構レベルアップします。 そして次が、フォーマルな場に出ていくことのできる、晴れ着の着付けです。 舞台で観客の皆さんの前で踊るわけですから、見苦しくなく、美しく着付けることがポイントです。自装に自信がなければ、人に着付けてもらったほうがよいですし、少なくとも他の人にチェックしてもらうことも必要でしょう。 舞台用の着付けが自分でできるようになると、結婚式などフォーマルな場でも人に頼まなくてもすむので、きものを着ることが俄然楽しくなると思います。 踊り特有の気をつけたいこと 次に(2)の課題について。日舞のことはよく知らないけど、着付けはプロ級の人に知っておいてほしいことです。 成人式、卒業式、結婚式、七五三等、人生の晴れの舞台での着付けと踊りの発表会用の着付けの大きな違いは、「踊る」ことができるかどうかです。 お式の場合は、写真を撮ったり、食事をしたりするだけですが、踊るときには腕や足を大きく使わなければならないからです。 それでは、どういう踊り特有の動きが、着付けによって影響を受けるかを解説します。 ①袖たもとを使った動き 女形でも男形でも、袖の中に腕から手の先まで入れる所作が多いので、袖を目一杯伸ばせるように着付けることが必要です。この所作のため、踊りをする人は、裄丈を長めに仕立てることが多いです。 a)娘袖 b)構え(小指で袖をつかむ) c)かむろ袂 ②座って膝立ちした状態で歩いたり回ったりする所作 ③男形のキマリ ④男形の足上げ(片足立ちで膝を高く上げる) 以上、特に代表的な動作をあげてみました。 次に、こうした日舞の所作をやりやすいように、着付けの各段階に応じて気を付けるべきポイントをあげます。 おさらい会用着付けのポイント (1)(2)共通 ①肌着の段階:裾よけをして足を開き、開きやすいことを確認する 男踊りをする人は裾よけは長さ・幅ともに大きめのものを着用する。できれば踊り用のステテコをはくとよいです。 ②肌着の段階:ゆるゆる着付けにならずビシッと着るために、補正をきちんと行う 補正箇所:鎖骨下(ガーゼと綿を使った例) 補正箇所:バスト下、ヒップのくぼみ(さらしとタオルを使った例) ヒップの上(ヒップパッドを使った例) ③襦袢の段階:衣紋の抜け具合 こぶし一つを基準に女形は少し抜き、男方は少しつめる。少しというのは「心持ち」程度です。 ④腰ひもの段階:女形の膝立ち、男方のキマリで裾がはだけたり、足が丸見えにならないことを確認する。 ※ 足を開き、開きやすいか、足が丸見えにならないかを確認 ※ はだけてしまう要因と注意点 きものの後ろ幅が自分の身幅に合っているか?(踊りをする人は、後ろ身幅を大きめに仕立てることが多いです) 着付け際、上前・下前のうち上前を深く着る ⑤胸ひもの段階1 胸元がゆるゆるにならないために、体型によってコーリンベルトを使う。おはしょりをきれいにするため一重上げは必ず行う。 ⑥胸ひもの段階2 胸ひも伊達締めを締めたら、腕を挙げて、上がりやすいかどうかを確認する。 ⑦帯を締めた最後の段階 鏡で見た目全体をチェックしたら、もう一度腕が上がるかどうかを確認します。上がらなければ脇の下の後ろ身頃を上に引っ張って、腕を上げやすくします。 身体と対話しながら着付ける 普段洋服で生活している現代の人々にとって、きものは、ひもや帯で体中をグルグル巻きにするので「苦しい」「動きにくい」「歩きにくい」というイメージがあると思います。確かに洋服と比べると、すぐにそう感じるのは無理もないことです。 しかし体感すると分かりますが、ひもで縛るのは骨格(内臓を締めない)なので、身体の軸が定まり(身体が引き締まる感覚)むしろ気持ち良く動きやすいのです。 帯がコルセットのように、骨盤を立てるので、背骨がS字になり、自然と姿勢もよくなります。背中がグニャグニャだった人も、きものに慣れてくるとシャキッと立てるようになります※。つまり、きものを着られるようになると、身体が変わっていくのです。 […]
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衿を決める胸ひもの結び方~初心者がつまずく着付けのピンポイントその2
2022.06.04 きもの生活「初心者がつまずく着付けのピンポイント」2回目は、胸ひもです。 胸ひもは、私自身もなかなか上手にできませんでした。衿がゆるゆるしてしまいがちで、苦心しました。 これからお伝えする方法は、その苦心のなかから、私の尊敬する芸者さんから実践的な方法として教えていただいたものを参考にしました。 腰ひもの疑問点に答えます まず胸ひもの話題に入る前に、前回の腰ひものブログで読者の方からいただいた疑問点にお答えしたいと思います。 腰ひもで難しいのは、裾線を決めることでした。初心者の方は、手が上がりがちで、裾線が上がってしまうと書きましたが、今度は裾線が下がって裾がダラダラ落ちてしまうという指摘を受けました。 そこで、写真の下の赤い↑のように、裾の先(褄先といいます)だけを上げるようにします。まず下前は、写真の上の赤い↑のように、手首と4本の指をクッと上に上げて、ウエストまわりに押し込むようにするといいです。 上前は、写真のように左手と右手を使ってやはり褄先を上げます(上と下の赤い↑)。 下前は左手を身八つ口から入れて、上前は右手で矢印のように引っ張って,体の筒にきものの布をシッカリと巻きます。 次に、「腰ひもを、お相撲さんのまわしのように斜めに締める」というのが分からないとおっしゃる方がいましたので、写真で説明します。 写真の×でなく○のように締めます。前がおへそのあたり、後ろは骨盤の上2~3㎝です。そのためには、骨盤を立てて、腰椎をしっかりと伸ばすことが大切ですね。 きものベルトを使わず、一重上げもしない胸ひもの結び方 それでは、いよいよ胸ひもに入りましょう。私のやり方は、きものベルト(コーリンベルト)を使わず、一重上げもしないやり方です。 その理由は、第一に「胸がない」からです。豊かな胸がきものを押さえてくれるということがないので、衿がゆるゆるになりやすく、重力を使って上から下へとシッカリ引っ張るこの方法にたどりつきました。 きものは洋服と違って、体型によって着方を工夫する必要があります。どの人にも合うオールマイティなやり方はないと思うのです。ですので、読者の皆さんは皆さんの体型に合ったやり方を見つけていただくのが一番だと思います。 それでは、やり方を説明します。まずは教科書どおり、きものの脇にある「身八つ口」から後ろ身頃に手を入れて、手刀でトントンと、後ろのおはしょりを伸ばします。 きものをたくし上げて、長襦袢(私の場合は半襦袢ですが)の背縫いを引っ張っておくと、きものの衿と襦袢の半衿がピタッと添うようになります。 上前と下前の衿の下の方をしっかり引っ張って、バストにきものの生地を沿わせます。おはしょりの一番下まで、赤い矢印の線のように引っ張ってください。 下前の衿を上下で引っ張ってきれいにします。耳の下の衿は半襟と重なっています。 上前の衿も同様にします。写真は生地が硬い大島紬の場合です。柔らかものの生地の場合は,ダランとなりやすいので、半襟をもっと少なく出すようにしています。 きものの上前を右手でしっかりと押さえて、左の手で右手にひもをわたします。右手はその場所をキープしながらひもをもらいます。 左手の4本の指できものの生地を押さえながら体に巻きます。両手が背中で出合って、ひもを交差させます。 ひもを結び、先をからげて処理します。胸ひもは、腰ひもほどギュッと締めません。クッと押さえる感じ。場所は肋骨の一番下と2番目の間くらいです。 背中のシワをとります。①背縫いの下を引っ張り、②身八つ口から手を入れて、左右を引っ張り、③脇の下のおはしょりを下に引っ張ります。 先ほど取った背中のシワが前見頃に影響していますので、前見頃と後ろ身頃の縫い線にダーツをとって、シワを入れてしまいます。 さてここから、一重上げの代わりとなるおはしょりの整理を行います(この方法は、私の尊敬する芸者さんから教えていただいたものです)。 おはしょりの中に右手を入れて、中にある下前のおはしょりを上に上げ(赤い矢印のように)、同時に右手の小指を使っておはしょりの下線を整えます。 おはしょりの中に入れた手はこんな感じ(赤い丸)。 おはしょりをきれいにして、上からそれを押さえるように伊達締めを締めます。伊達締めを使うのは、広い面できもの生地を押さえることができるからです。 伊達締めを締めます。後ろで折り上げると(青い矢印)スッキリと締められます。 伊達締めの位置は、胃のあたりです。食べ過ぎて胃がもたれる人必見!胃が支えられて気持ち良いですよ。 結ぶと結び目が玉になってゴワゴワするので、結ばない方法があります。 下の写真のように1回からげたら、ひもの両端を交差させます(赤い矢印)。 交差したところを、指で押さえます。 交差の下から出たひもは上から挟み込み(左写真)、上から出たひもは下から挟み込みます。 仕上がりはこんな感じです。結んだのと同じくらいしっかり止まります。 仕上げに、前と後ろのおはしょりをしっかりと下へ引っ張ってシワを取りましょう。 この段階で半襟がグダグダしたら、上前の衿と下前の衿(身八つ口から左手を入れて)を引っ張ることで、ある程度の修正可能です。 半襟を決める長襦袢ときものの着方は女優さんになったつもりで! 半襟を美しく決めるためには、長襦袢(半襦袢)を着る段階で、背縫いを下に引っ張り、衣紋のライン(赤い曲線)を作ることが大切です。 さらに、きものをはおる段階では、先ほど作った長襦袢の衿にきものの衿を乗せます。コツは、①首の後ろでは、きものの衿が襦袢の衿をかぶるように、②体を後ろにそらせて胸を上げ、その胸に前の衿を乗せるようなイメージで着ます。 こんなふうに鏡を見て、女優さんになったつもりで(!)体をそらせ、衿を確認しましょう。 いかがでしたか?きものの着付けは、皆さんお一人おひとりの体型に合った方法があるということ、そして、着るときには腰椎や背筋を伸ばして姿勢よくすることを目指していただくと、さらに楽しくなるのではないでしょうか。 最後までお読みいただきありがとうございます。 日本舞踊やってみたい!と思われた方は、ぜひ無料体験レッスンにお越しください。 >>詳細はこちらをクリック
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腰ひもの決め方・結び方~初心者がつまずく着付けのピンポイントその1
2022.04.09 きもの生活今年1~3月、入門される生徒さんが増えました。 皆さん初心者の方で、きものを着るのも初めてという人がほとんど。数人の方は「前に着付け教室に通ったけど、挫折した」という方もいらっしゃいました。 きものの着付けはいくつものプロセスに分かれていますが、皆さんが「難しい」とつまずかれるところは、だいたい同じなのだと実感しています。 そこで、今日は、そこだけをピンポイントで解説してみます。 まずは腰ひもの決め方・結び方。腰ひもは、ベースキャンプみたいなところです。そこがくずれたらすべてがグダグダになって着崩れてしまいます。 ですので、ここだけを何回も反復練習すると、皆さんの着付け力もぐんとアップするのではないかと思います。 すでに着付け教室に通われた方は、もう全体像が分かっているのですから自立への道も近いですよ!たとえ「挫折」したとしても、どっこい!私達の脳は必ず何らかを記憶していて、再度の挑戦を待っています。 少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです! 背筋を伸ばし、裾線を決める 左手できものの背縫い、右手で両衿(えり)の衿先から15cmくらいのところをもって上にまっすぐ上げます(左写真)。そのまま下へまっすぐ下げて、裾線が床すれすれの位置になったら(右写真)、衿をもった腕を前に「前へならえ」します。 そのとき、背筋を伸ばすことがポイントで、鏡を見ながら行いましょう。下を向くと猫背になり、それだけでも少し着崩れてしまいますので。 背筋を伸ばし、きものの後ろ身頃が背中にピタッと吸い付いたら、「前へならえ」した手を前へまっすぐ伸ばします(左写真)。右写真は悪い例です。手が上がってしまって、裾線が上がってしまっています。 「体」という筒に「きもの」という布をシッカリ巻く 着付けというのは、体という筒に平面の布を巻くことといえます。シッカリきっちり巻くための手のワザがあります。 私がきものの学校で習ったワザは、衿先を持った左右の手の人差し指を内側に入れて(左写真)、その手の平を上に返すというものです(右写真)。こうすると、手の平と4本の指と手首を使って体に布を巻く作業がわりとうまくいくんです。 上前(向かって右側、本人にとって左手側)の身幅を見積もり、右手できものをまっすぐ右に引っ張ります(左写真)。右写真は悪い例です。右手が上に上がって裾が上がってしまいます。初心者の方は緊張しているので、肩や手が上に上がりがちとなってしまいます。 見積もった左手を開けて、右手で下前の前見頃を体にシッカリとまっすぐ巻きます(左写真)。裾先だけ4本の指を使ってキュッと上に上げます(左写真の↑)。 右の写真のように、右腕が上がってしまうと、裾全体が上がってしまいます。初心者の方は緊張するので、どうしても肩と腕が上がってしまうのです。ここが一番皆さんが「難しい」と感じられるところかもしれません。 右手の身頃をググッと押し込んで体に巻き付けます(力を入れて押し込む)。左手の身頃を上から重ね、左手の小指から手首を使って布をシッカリ押さえます(左写真)。シッカリ押さえられた!と感じたら、右手をスッと抜きます(右写真)。 抜いた右手と左手を交換し、今度は右手が上前の襟先をシッカリ押さえます。体に巻いた布が落っこちないように、ギュッと力を入れましょう! ひもを巻く、締める、結ぶ 右手は腰骨の2~3cm上、つまりだいたいウエストあたりになります。左手にひもを持ち(左写真)、右手に渡します(右写真)。右手はひもをもらいつつ、ウエストあたりをシッカリと押さえたままです。ここがゆるむと、布が下に落っこちてしまいます。 右手がひもをお腹に巻くスタート。 背筋を伸ばして、左手でひもをお腹に巻いていきます。赤い線のようにお腹はおへそ近辺をわたしていきます。 皆さんはお相撲さんのまわしを見たことがありますか。「はっけよい、のこった!」と力士が向かい合ったときのまわしは、横から見ると斜めに巻かれていますよね。あのイメージで、お腹側がおへそ近辺、お尻側がウエストくらいに斜めに巻くと、骨盤がしっかりと安定します。 右写真のように、背中でギュッと力を入れて締めてください。骨盤が安定するだけでなく、背筋がスッと伸びて、姿勢全体が良くなる感じがしたら、正解です。 結ぶポイントは、せっかく締めたひもがゆるまないようにすること。ゆるまなければどんな結び方でもよいのですが、オーソドックスなやり方を説明しましょう。 ひもの交差のし方は、きものの衿と同じで「左が上」と覚えておきましょう(左写真)。「あれ、どっちだっけ」と思ったら、衿を見て確認するとよいです。 右写真のように、結ぶときに常にゆるまないように結び目を手の指で押さえています。油断するとすぐに緩むので、結構力を入れています。 結び方はリボン結びでなく片輪結びです。片輪とは、リボンの輪が一つしかないもの。二つ輪があると、それだけほどけやすくなるからだと思います。 片輪むすびのやり方その1(左写真)。右手の甲で結び目を押さえながら、左手でひもを右手の指に巻いて輪っかを作り、右手の指先でひもの先を引っかけて、輪っかを通して引っ張ります(右写真)。 このやり方の良いところは、手の甲で結び目を押さえているので、ひもがゆるまないことです。私はこのやり方が慣れているのですが、皆さんなかなか難しそう。そこで,リボン結びが慣れている方は次のやり方で、どうぞ。 左写真のように、まず輪っかをつくり、そこにひもを巻いて結ぶやり方。注意点は、ゆるまないように右手の指でしっかり結び目を押さえます。 もう一つの注意点は(右写真)、力を入れてギュッと結んでください。フワッと結ぶと、それだけでゆるんでしまいます。 右写真のように、結んだひもが横一文字になればOK。輪っかは右でも左でもよい。左写真のように縦になったら、これは縦結びといって、ゆるみやすいので結び直してください。 最後にひもの端を、体に巻いたひもの中に入れ込んで処理します。 ひもが体に与える効果 私たち現代人は、普段ボタンやホック、ゴム、チャックのついた洋服を着ていて、ひもを使うことがありません。ひもを使うという行為は、かなり面倒くさいことだと思います。 しかし、最近では、ひもを使った健康法(いわゆる「ヒモトレ」)もあるくらいなので、この面倒くさいひもを使うことの良さが見直されているようです。 特に腰ひもは、前述のように、骨盤を安定させるだけでなく、次のような効果もあると考えます。 1)ひもで体という筒を引き締め、体の中心軸を意識するようになる 2)下腹(下丹田といわれるところ)を意識し、骨盤の中の臓器を大切にする意識が生まれる 3)骨盤が立ち、腰椎が伸び、姿勢が良くなる。猫背や肩こり、体調が改善し、気持ちが明るくなる 4)下腹や足腰に力が入るようになり、地に足がついて、心身が安定するようになる 私の日舞以外の友達ですが、リモートワーク時は、きものを着ているという人がいます。彼女は「体がしっかりするから」と言っていましたが、中高年の方でも若い人でも、きものは意外と多くの人に支持されていることを感じます。 私は、普段の生活は洋服ですごしていますが、家の中では腰に巻くエプロンを欠かさずにしています。彼女と同じく「体がしっかりするから」です。きものを着なくても、腰にひもを巻くだけでも効果があるのではないかと思います。 最後までお読みいただきありがとうございます。 日本舞踊やってみたい!と思われた方は、ぜひ無料体験レッスンにお越しください。 >>詳細はこちらをクリック